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2022/04/18

講座 GWに楽しもう!テナガエビ釣り(大河川編)

今回はGW頃からシーズンインする釣って楽しい、食べておいしいテナガエビの、潮汐入り交じる大河川(東京だと江戸川、旧江戸川、荒川、多摩川あたり)のゴロタ場での釣り方についてまとめてみようと思います。



湖沼の陸封型のテナガエビや平場のテナガエビ釣りについては今後別途記事を書く予定ですが、竿の長さとポイント選び以外は基本的には同じです

過去の釣行記録はこちらからどうぞ



1.テナガエビ釣りの道具

竿

場所にもよりますが、基本的には2m程度の竿が適当だと思います

手持ちではなく下の写真のように複数本を置き竿を並べる釣りなので、どうしても竿が岩場に触れて傷つく可能性が高いです。そのため、良い竿はなるべく使わないほうが無難でしょう

お店の入口で二束三文で投げ売られている安い延べ竿や中古のへら竿などで十分です

場所や潮汐によっては沖目を狙うこともあるので、3m程度の竿が1本あると助かる時もあるかも?(長過ぎる時は何本か抜いて短くしましょう)

置き竿をする場合は竿尻に滑り止めマットを巻き、さらに竿には簡易な竿立てとして洗濯バサミをとめておくと様々な角度で竿を置いても滑り落ちなくなるのでオススメです

洗濯バサミはあるとないとでは大違いです




道糸

特にコダワリはないです。

1号前後の安いナイロンやフロロカーボンが適していると思いますが、道具箱に余っている糸でなんでも大丈夫だと思います

糸を張らない釣りで、ゴロタ場の場合波に揉まれて根擦れするためPEは非推奨です。多少太い2号程度のナイロン等の方が安心感はあります

引っかかるもののない平場では細くても大丈夫だと思います

※細糸は風に煽られにくいというメリットがあるので、天候によっては細糸のほうが良い時もあります


ウキ

岸際の流れの中で使うので玉ウキ、シモリウキなどの安い円形のウキでいいと思います

ゴロタ場の場合は根がかりロストする可能性があるので安価なものを少し多めに用意しておくと良いでしょう


ウキを使う目的はアタリを取ることと、仕掛けの投入点をわかりやすくすること、仕掛けを垂直に立たせることの3点の目的で使います


僕は玉ウキは4号をメインに使用しています。(基本的に沈めて使うということだけ覚えておいてください)

関係ないですが、昔に比べてウキってすごく高くなった気がしますよね



オモリ

僕は4Bや5Bなど、重めのガン玉を使います。この重さを採用する理由は後述します

ヨーヅリ(デュエル)のガン玉は安くてオススメ



ハリスどめ

ハリス付き針についているハリスが結構細いため、それに適合する自動ハリス止めを使用します

具体的には20番程度のハリス止めかタナゴ釣り用のものが適していると思います

ヨリモドシを使ってハリスをループさせてもいいですが、根掛かりの多い釣りなので事前にハリスを簡単に交換できるようにあらかじめ準備しておくことを推奨します


タナゴ専用でも当然タナゴ以外にも使えます




基本的には"エビ針"でいいと思います

ただし、同じエビ針という名前でもメーカーによって針の形が結構違うので注意しましょう(袖針っぽいのと秋田狐っぽいのがあります)

拘る方は秋田狐や赤虫針、タナゴ針用のスレ針などを選んでもいいでしょう

個人的には日によって(エビの食い気によって?)掛かりやすい針が変わる印象があるので、何種類かを用意しておいてその日一番調子のいい針に替えていくと釣果が伸びやすい印象があります

サイズは2号を中心として、釣れるエビのサイズが小さい時は1号、大きいなら3号でもいいのかもしれませんが、2号で大体事足ります

とにかく根がかりの多い釣りなので針は最低でも10本は用意しておくのが無難でしょう

当たり前の話ですが、置き竿の本数を増やすほど予備の針が必要になります

ハリス付きの針が使いやすくて楽です




八の字結びで結びコブを作ってハリスを3cm程度にしたものを用意しておくと交換が楽です



ピンセット

エビの針外しに一本あると便利です

テナガエビは泥抜きする関係上活かして持ち帰りたいのですが、エビの急所は口の周囲にあるため、針が飲まれた際に無理に針を外そうとすると簡単に死んでしまいます

そこでピンセットがあると致命傷にならずに針を外せたりします(必ず無事というわけではないです

ピンセットもピンキリ色々ありますが100均のシンプルなもので十分です



バッカン・エアポンプ

泥抜きのためにエビを活かして持ち帰りたい場合には電池式のエアポンプは必須でしょう

各社から色々なモデルが出ていますが、個人的には基本性能と防水性が高い冨士灯器製が一押しです

下の写真のFP-2000は吐出量が調節できるためエビの数によってエアの強さを変えられるので便利です

一回り小さいFP-1000というモデルがありますが、吐出量調整ができないのと、どちらも単一電池使用のため大して重さが変わらないので2000をオススメしてます(が、結構大きいです)

小型のものが欲しいという方にはWINGSOLARの疾風48式というエアポンプがオススメです

バッカンは蓋ができるものが良いと思います。エビはとにかく高温と酸欠に弱いので黒よりは明るい色がいいでしょう(なるべく日陰に置いておきましょう

活きエサとしてエビを持ち運ぶ用のエビ用クーラーバッグがあるのでそれを流用するのもいいと思います


若干高いですが価格に見合った価値のある商品です



バッカンまたはエビクーラーで運びましょう。
エビを活かすためにエアポンプの他に凍ったアイスノンやペットボトルを浮かべておいて水温を下げるのもひとつの手です

時間帯によっては移動が大事な釣りなのでゴロタに乗る時の小さいバッカンと、拠点に置いておく用の大きめのバッカンをそれぞれ1個ずつ準備しておくと機動性が高まります




その他あると良いもの

5月とはいえ日差しが強いので暑さ対策、日焼け対策をしっかりしていきましょう

帽子やサングラス、タオル、飲み物は最低限準備しておきましょう


また虫の多い季節ですので虫除けスプレーも必須です

ただしエビは生物的にはほぼ虫と同類ですので、エビに直接触れる手首よりも先にはスプレーしないほうがいいと思います


日焼け止めは色々ありますが、アネッサは汗によって皮膜が作られてより強力になる特徴があるため、釣りやスポーツなどのアウトドアにオススメです


安い日焼け止めを頻回に塗り直すか、高い日焼け止めを一回だけ使うか、汗の書きやすさやお好みで選びましょう




虫除けスプレーは主成分で大別すると安価なディートとやや高価なイカリジンがあります

肌が強い人はディートを使ったもの(サラテクトなど)肌の弱い方やお子様にはイカリジンが主成分のモノを選ぶといいと思います

 



目指せビッグアーム!



2.エサ

個人的にはアカムシが圧倒的にオススメです

サシも何度か使ってみましたがあまりいい思いをしなかったので今はアカムシ一本でやってます

サシと比べるとアカムシは針持ちが悪いという難点がありますが、食いは抜群にいい印象を持っています。

ネットなどでたまに見かけるカニカマを使う釣りも試してみましたが、カニカマにはアカムシやサシのような外皮がないため針持ちが非常に悪く使いづらいです

何故か釣具店によってアカムシ一杯の量は異なることがあるのでちょっと気をつけましょう(店内に生け簀を持っているお店がオススメです)

上州屋のアカムシ一杯分で大体2~3釣行分になります



3.テナガエビ釣りの仕掛け

テナガエビは岩陰や底にいるので重めのガン玉で底を取って、玉ウキで仕掛けを垂直に立たせるというのが基本の仕掛けです

ウキで仕掛けを垂直に立たせるのは根がかりを防止する意味があります

またウキは水面の波で叩かれないように水面直下数cmになるようにタナを調整します(自分から見て水中に沈んでいればタナを正確に調整する必要はありません)

オモリを4~5B にしてあるのは、テナガエビの習性への対策です

テナガエビはエサを見つけた時にエサを前脚で掴んだまま自分の安心できる場所まで運んでから口に運ぶという習性があります

一般的なテナガエビ釣りのセオリーはウキが横に走った後に止まって、エサを食べ始めたところでアワセを入れて針がかりするというものですが、ゴロタ場でウキが止まるまで待っていると高確率で根がかりしてしまいます

そこで、あえてオモリを重くしてエサを運びにくくすることで、強制的にその場でエサを食べてもらって釣るという対策を講じているわけです

(とはいえ、エビの遊泳力は結構なもので5Bサイズのオモリでも平気で運んでいったりします)

これによって根がかりを防ぎつつ向こうアワセではなくある程度手前アワセで釣ることが可能になります


僕の仕掛けの例(シンプル極まりないです)




予備の仕掛けも何個か用意しておきましょう

初心者の方や仕掛けづくりが面倒な方、富豪の方には市販仕掛けもオススメです(勿論自分で作るほうが倍以上安いです)



4.ポイント選び

テトラやゴロタ場でのテナガエビ釣りのポイントは石の隙間や周りの影になっている部分が基本になります。

グーグルマップの航空写真を参考に良いゴロタやテトラがある場所を探してみましょう

こういう感じのところは大体居ます


個人的な経験でいうと人間が過ごしやすい橋下などの日陰の石周りよりも、遮るもののない日向で捨て石だけが影を作っている場所の方がエビ密度が濃い気がします。

また、テナガエビ釣りでは潮汐がかなり重要で、釣りの定番である上げ8分、下げ8分はエビの動きが活発になり積極的に食ってくる印象があります。

逆に潮の動いてない時間は食い渋って拾い釣りになるので、どんどん移動しておいしそうな石影を探して歩くと数が伸びると思います。

大河川の場合、船が通った時の曳き波で水が濁ると、夜行性であるエビの警戒心が下がるのかいきなり釣れ出すことがあります

曳き波では仕掛けが揉まれて根がかりのリスクもありますが、特に潮が動いていない時間帯の曳き波はチャンスタイムだと思って狙ってみると良いでしょう。

岩の隙間が全てポイントです

ネットだけでなく書籍を当たってみるのもオススメ

5.釣り方

テトラや捨て石の影や石同士の隙間に仕掛けを投入します。いわゆる穴釣りに近い感じです。

大きい石ほどエビが群れている可能性が高いので、おいしそうな石を探して歩き回るといいでしょう。

置き竿で狙う場合は3本程度竿を出して目ぼしい石の影に仕掛けを投入しつつ、3本目の仕掛け投入が終わったタイミングで1本目の竿のアタリを聞いていくローテーションを組むとテンポよく釣ることができます。

上げ8分、下げ8分の潮通しのいい時間は手早く聞いて行って数を伸ばしましょう。

食いが立っている時はアカムシはチョン掛け、食いが渋いときは通し刺しにするなどいろいろ工夫してみましょう

ちなみに抱卵しているメスは弱りやすく、料理しても泥臭さが抜けにくあまり美味しくないので逃してあげましょう

堤防周りのゴロタ場は特に狙い目

6.泥抜き

泥抜きは必要という人と、胃を楊枝で取り出せば要らないという人がいます

僕はエビが何を食べているのか分かったものではないので念のため泥抜き(フン出し)をしています

適当な発泡ケースやタライにエビを入れてエアレーションして3日ほど飼育してから料理しています

ちなみに結構共食いするので、あまり長期間飼育するのはオススメしません(他のエビを食ったエビは体が赤くなります)





最後に一番大切なこと

ここまでテナガエビ釣りは誰でも手軽にできるような説明をしましたが、大河川のゴロタ場は足場が悪く転倒リスクもあり、船の曳き波で水をかぶったり波にさらわれるリスクもありますので十分気をつけて釣りをしてください

大人でも気を付けるのは勿論なのですが、子供と釣りに出かける時は絶対に!嫌がっても!暑がっても!ライフジャケットを着せてください

むしろ、お子様にライジャケを用意できないくらいなら迷惑なので釣りには連れて来ないでください

水難事故のリスクがある場所に何も知らないお子様を無防備なまま連れてくるのは虐待と変わりません

何より大切な貴方のお子様や貴方自身の命を守るだけでなく、その釣り場を守ることにも繋がります。





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