釣り好きオジサンのパックロッド片手の電車釣行&地元の川釣り blog

2022/06/28

2022年6月 熱中しすぎにご用心! 里川でタナゴ釣りを堪能した

今回は新規開拓で釣り場を探しに出かけて、色々ありながらタナゴ釣りをしてきた記録です

ツユクサが咲いていました(いつものピンボケ)


この日は本来は若洲でイシモチか都内にハゼ釣りに行こうと思っていたのですが、天気予報は最高気温35℃、かつ昼過ぎから8m/sの南風が吹く予報だったので、海釣りは諦めて近場でタナゴ釣り場を探しに行ってきました

初夏の段階で35℃を余裕で超えてくる昨今、日中の釣りは本当に気をつけましょうね…

冬の間に目星を付けていたポイントに、農作業が落ち着いた今くらいのタイミングに行ったらどうだろな?と思って自転車で出かけてきました


去年の冬の釣り場探しの様子はこちらからどうぞ




この日は日中35℃を超える予報が出ていたので、8時半に家を出て気温が上がりきる
前に帰って来るくらいのつもりで釣りに出かけました

途中のコンビニで冷凍のペットボトル飲料と麦茶を1本ずつ買って、緩めのポタリングです(この冷凍飲料が後に僕を救ってくれます)


水門との合流点

30分ほど自転車を漕いで去年竿を出したポイントに到着。流れを見てみると雨が降ったわけでもないのに結構な濁流と流れの強さ

丁度田んぼの中干し(田んぼを一度干して土を固くして稲の根張りを促進する)の時期なので、おそらく田んぼの取水が止まって余剰分の水が用水路を流れているのだと思います

濁ってはいますが水はフレッシュなのでナマズやバスをやるなら良さそうな感じですが、今回のターゲットはタナゴなのでこの流れは若干厳しいかなあ?


最高の景色

用水路の向こうは見渡すかぎりの田園地帯

水田を渡る風は刈草の匂いがして温度が少し落ち着いて気持ちいいです

やっぱり田舎の景色はいいなぁ~


…なんて書いておいてなんですが、この田園地帯の端の方は去年の暮にはなかった大規模な公園(こんな田舎に公園作る意味ある??)や、巨大な物流施設などの造成が始まっていて、この田園が広がる景色が十年後にも残っているとは思えないなあ…となんとも寂しい気持ちになりました


田んぼの横の溝

田んぼの横にある溝を覗くとオタマジャクシやらアメリカザリガニがわんさか居ました

子供が網で遊ぶには最高ですね…釣りおじさんが遊ぶにはちょっと物足りないけれど


用水路の流れ込みにはコイがいました

なかなかの大きさのコイが二匹連れ添っていました。浅い用水路なので背中が丸見えなのが若干可哀想

その土管を登れば深い所にいけるぞ!がんばれー!


あちこち雰囲気のある水路を探しながら、去年の記憶を辿って田んぼのあぜ道をプラプラと走っていましたが、途中で道に迷いました(一本曲がるところを間違えた模様)


田園に浮かぶ緑の島

迷ったおかげで、田んぼの中に鎮守の杜がある懐かしい風景に出会えました

家の近所でも昔はこういう場所が何箇所もあったものですが、宅地化が進んで田畑が消えて行くとともにすっかり見かけない景色になりました

自然と生活と信仰との距離が近かった少し前までのこの国のことを思うと、今は本当に豊かなのだろうかと疑問を感じたり


若干迷ったため約1時間かけて去年目星をつけた川に到着


水草が揺らめく


キクモ的な沈水植物がたなびく良い感じの水路です

若干濁りが入っていて流れが強いのが気になるかな…


点々と黄緑の草


魚の居る場所はないかと川の周囲を歩いてみました

分かる方は一目で分かると思いますが、キクモの間にたなびいている黄緑っぽい草は陸生植物です

陸生植物がまだ緑のまま水中にあるということは、ここは最近まで浅い水辺だったのが増水して今の状態になったということを意味します(陸生植物は水没したては緑のままだが、時間が経つと藻に覆われるか枯れるため

つまり、この川にはあまり魚が居付いている雰囲気はないわけです うーん…どうなるかなあ

ともあれ竿を出してみないと分からないので、釣れそうな場所を探しましたが、見た目通り結構流れが早いのでいつもの小物釣りの仕掛けではちょっと厳しい感じ

もう少し水が滞っている場所を探さないといけません(ついでに魚っ気がある場所があれば最高なんだけど…)


石橋の下で草が沈んでいる場所を見つけました


竿を出せる場所を求めて川沿いを自転車で走っていると石橋があり、その根本が斜めに切られていて水が巻いている場所がありました

丁度水が巻いている場所には植物が沈んでいて、その周囲にはアメンボが沢山浮いているのでおそらく流れは穏やかなはず

しかし、沈んで見える草もフレッシュな陸生植物です。やっぱり増水して日が浅い感じだなぁ…


本日の仕掛け

タナゴ釣り用斜め通しウキ+連動シモリ+プロペラ ver1仕掛け

最近流れのある場所で釣りをすることが多いため出番の多いVer.1仕掛けでスタートです



竿:ダイワ ひなた4尺
道糸:サンヨーナイロン タナゴヤマベ0.4号
ウキ:オーナー たなご親ウキ斜め通しスリム
プロペラ:ポテチの袋から自作
糸ウキ:UVレジン製自作
オモリ:第一精工 板オモリ
ハリス止め:自作
ハリス:ティムコ ユニスレッド 8/0
ハリ:新虹鱗タナゴ
エサ:自作ミックス餌/タナゴグルテン



まずはバラケを意識してミックス餌で初めて、反応が出てきたら針持ちがいいタナゴグルテンに変えるといった使い方でやってみました

なかなかアタリが出ず、足元の壁際に仕掛けを入れるとツンというアタリがやっと出てきました。3回目くらいでアワセが合ってベイビーサイズのモツゴが1匹釣れたのですが、あまりに小さくて可哀想なので写真も撮らずにすぐ逃してしまいました

その後アタリが出ないかなぁ…と色々探ってみましたがアタリがないので移動しようか考えていると、ウキがモゾッと動いたので反射的にアワセ!

いきなり猛烈に竿が叩かれます!!

水中を走る銀影は20cmオーバーの巨フナ!!

一瞬竿が折れるかと思うくらいに引き絞られましたが、そこはカーボンのひなたですから繊細ながらも粘り強くいなしてくれます!!

とはいえ道糸もハリスも細いので無理はせずに、竿の柔らかさで引きを吸収して緊張感のあるやりとり…

1分ほど粘ってなんとか鼻上げさせたのですが、僕の持っている伸縮式の網ではギリギリ水面に届きません

仕方ないので片手に道糸、片手に網を持ってなんとか空中キャッチを試みましたが…バレました



針が外れて落ちたので良かったといえば良かったのですが若干残念…(写真撮りたかった

場荒れしたからもう当たらないかなーと思いつつ探ってみると、時々ごく小さいアタリがあるので、おそらくクチボソベイビーの類だと思うのですが、なかなか針に乗りません



そんな感じで粘っていると散歩しているご老人に声を掛けられました


”何釣りですか?”

”タナゴを狙っているんですがなかなか居ませんね…”

”タナゴならここじゃなくてあっちの方が良いみたいですよ?”

”詳しく聞いてもいいですか?!”


有力な情報を教えていただきました!

お礼を言って、そそくさと荷物をまとめて移動開始!こういうとき自転車は機動力があっていいですね…


畦道を自転車を転がしながら走り抜けて、言われた通りの道順で移動してみると、用水路で竿を出している方が居ました

パッと見た限りではフナ狙いといった感じ。挨拶してみると案の定フナ釣りだそうです。


”最近水が増えちゃってちょっと釣りにくいねー”

”そうなんですねー、実は僕はタナゴを狙いに来たんです”

”あー、タナゴならあっちの木が生えている川縁で常連さん達がいつもやってるよー”

”詳しく聞いてもいいですか?!”


これまた有力情報を教えていただきました。

お礼を伝えて更に自転車で移動します

教えて頂いた川縁に出るために耕耘機の轍がある畦を進んでいくと、丁度タナゴ釣りに来たというお爺さんに遭遇。挨拶しつつ調子を聞いてみました


”最近は釣れてるんですか?”

”いやー、ここのところダメだねぇ…”

”いつもは結構釣れるんですか?

”調子の良い時は午前中で60とか、70とか…”

”それは凄いじゃないですかー”


家の近所だと一日粘って30匹釣れれば最高!ってくらいなので結構良いポイントっぽいです

釣り場まで同行させてもらって(通って良い畦が分からないので)、川縁まで行くとお爺さんの知り合いの常連さん達がパラソルを出して釣りをしていたので、挨拶しつつ調子を聞くと”今日はイマイチだねぇ~”とのこと…確かにバッカンにも3匹くらいしか入ってません…

うーん、雰囲気は良さそうなんだけどなぁと川縁を歩いてみると、見た感じ並びで一番雰囲気のある場所が空いていたので”ここで竿出してみますねー”と一応断ってから釣り座を構えました


足元が抉れててワンドっぽい感じ

エンコするには若干足場が高いから常連さんからは敬遠されているのかもしれませんが、流れが弛んでいてとても良い雰囲気…

早速竿を出してみます。使いまわしでVer1仕掛けから始めたのですが、ここは特に流れが淀んでいるのでより軽い中通し連動シモリのVer2.0仕掛けに変えました

中通し連動シモリ+プロペラVer.2.0


エサは寄せを意識してミックス餌から始めてみました

仕掛けを打つとすぐにメダカがウキにいたずらしに来て若干邪魔っぽいですが、近年では絶滅が心配されているメダカがウヨウヨいるくらいですから、良い環境なんでしょうねぇ…(実はカダヤシかもしれないけれど

ウキの周りの黒い影がみんなメダカです


メダカの学校の引率に来たわけではないのだが…と思いつつ餌を打っていくと徐々に水中に桃色のヒラ打ちが見え始めました!

これは良いんじゃないのー?とタナを底から1cmくらい に調整すると、すぐに反応があって3cmくらいのタナゴが掛りました

見える範囲のタナゴの群れの様子を見ていると、餌に反応して足元に群れが入ってヒラ打ちしながら餌を食べては抜けていくといった感じなので、なるべく足元に留めるために写真も撮らずに釣りに集中しました

こういう時にこそ撒き餌をすると効果的なんでしょうけど、なんとなーく嫌なんですよねぇ~

とにかく今日は数釣りをやってみることにしてひたすら集中して釣りをしました。おかげでポンポンといいペースで釣れてくれます

普段足で探って拾い釣りばかりしているので、タナゴの方からこっちに来てくれるのはパラダイス感があります


今日イチサイズ


たまたまいいサイズのタナゴが釣れたので写真に収めました

ここのタナゴはいつも行っている近所のホソよりも発色が控えめで一回りアベレージが小さく、背が張り出していないスリムな子が多いです

環境が違うのか栄養状態が違うのか、所変わればタナゴ事情も変わるようです

また、この日は何故かタナゴグルテンにはアタリが出なくてミックス餌だけにアタリが出続けました

タナゴグルテンを使っている人達の間でたまに聞くのですが、タナゴグルテンは人間には分からない賞味期限があって、開封から時間が経つと段々食いが落ちてくるなんて言われてるんですよね

もしかしたら僕の使ってるタナゴグルテンも賞味期限切れなのかもしれません(タナゴグルテンに限った話ではないですが、粉の練り餌は開封したら冷凍庫に入れて保存するのがオススメです)



寸暇を惜しんで夢中で釣りをしていると徐々に暑さで頭がぼーっとしてきました

帽子にアームカバーで紫外線対策はしていますが、周囲に日差しを遮るものがなくカンカン照りに照らされているので体感温度は35℃以上ある感じ

あーこれは熱中症なりかけだなー”と思い、帽子と頭の間に水で湿らせたタオルを挟み、アームカバーとレッグカバーにも水を掛け、先程買った冷凍ペットボトル飲料を左の腋の下に挟みました

要するに熱中症の症状がある人にやるべきことをやったわけですが、そのおかげか一気に体温が下がっていくのを感じました。

夏の日中の釣りはやっぱり危ないですね…


体温が下がって落ち着いたのでまた釣りを再開しましたが、当初の予報通り風が強まってきて仕掛けを打ちにくくなり、アタリも散発的になってきました

その後20分くらい釣りを続けて、餌が切れたので11時半頃に納竿しました

餌をその場で作ればもっと粘れて数は伸ばせたとは思いますが、納竿する頃にはペットボトルの氷はすっかり溶けていたので頃合いだったのだと思います

元気に帰ればまた来られますからね…




本日の釣果







タイリクバラタナゴ 25匹

フナ 1匹

クチボソ 3匹





普段は魚が可哀想なのでタナゴ師がやりがちなこういう置き方をしないのですが、今回は数を数えてなかったので10秒だけこんな感じでお魚の皆さんには耐えてもらいました…申し訳ない

実釣は10時前くらいからの1時間半程度だったと思いますが、なかなか満足の行く釣りができたと思います

これからの季節はバッカンに魚を入れるならエアレーション必須だと思うので、ビクを使うかエアレーションか魚に負担をかけないようにしてやるべきだと思います

適当に雑草を入れておいてやると魚が落ち着きます




常連さん達もお昼に上がるようで変えるタイミングが一緒になりました。釣果を伝えると常連さん達は朝からやって5匹とか言っていたので、それだけ釣れれば大したもんだと褒められました

普段渋い場所でやっているおかげで釣りの勘がよくなっているのかもしれません



良い里川でした


午前中立ち込めていた雲はすっかり風で吹き飛ばされて、夏の色をした綺麗な青空が広がっていました

おかげで気温は右肩上がりで、向かい風の帰り道はかなり大変でした(コンビニで飲み物を補給しつつ休み休み帰りました)




今回は色々な人との偶然の出会いを重ねて念願の魚に辿り着くという、魚釣りによくあるドラマのミニマム版といった趣の釣行になりました


今回行った小川はかなりのポテンシャルを感じたので、若干遠いですが機会があればまた行ってみたいと思います

最初に行った川ももう少し水が落ち着けば魚も出てくるような気がするので秋口に行きたいかなぁ~

水田地帯は色々遊べる場所が多くて良いですね…願わくばこの環境が十年後も続いていますように



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