釣り好きオジサンのパックロッド片手の電車釣行&地元の川釣り blog

2021/09/08

2021年9月 秋の始まり 命の循環


仕事を休みにして昼間からぷらぷらと自転車で釣り歩いてきた


野のハギが咲いていた


田園地帯はいよいよ稲刈りが始まっており、一昨日までは満水だったホソはどこも減水していて魚っ気がなく、コンクリート護岸で整備された用水路は流れが早すぎて釣りにならない


人の利便性のみを追求した用水路には生き物の気配は少ない


なんとか釣れそうな場所はないかとホソを覗き込みながらウロウロして、たどり着いた公園の中を流れる細流に竿を出してみることにした

若干足場が高いため、近頃はあまり出番のない2.4mの述べ竿に持ち替えて
その場で仕掛けを結んで投入。深さは1mあるなし。針はいつもよりやや大きめの魚を想定して秋田狐の半スレ3号

最初はいつものタナゴグルテンで様子を見るが、どうにも反応が薄く手返しが悪いのでカバンに忍ばせてきたアカムシにつけ替えて再投入。

3投目あたりでヘチ際ギリギリに流したウキに僅かなアタリがあった

ウキの流れを見ていたらヘチ際で一箇所流れが巻いている場所を見つけたので、そこに仕掛けを送り込みながらアタリを待つ

流れに巻かれた玉ウキが僅かに震える。おそらくアタリなのだが練り餌ではなくアカムシなので即アワセではなく、数瞬待ってから手首を返す

ブルッ!というあまり馴染みのない引きを軽くいなして抜きあげると、クチボソのような細長い魚が付いていた。

クチボソにしては大きい針でよく釣れたものだと手に取って見ると細い体に黒い斑点模様が並んでいる…

お?これは珍しい魚が釣れたか?とマジマジと魚を見る。
口吻が突き出たウマヅラで、一瞬ツチフキやカマツカを期待したが…


人によっては見慣れないレア魚かも?




小物釣りをしない方にはあまり馴染みがないかもしれないが、何を隠そうこの魚ニゴイの幼魚である

ニゴイといえば全身銀色のぬぺっとした魚が思い浮かぶが、幼魚のうちはカマツカのような渋い柄が付いているのだ…擬態なのか何らかの理由があるのか面白いものである

大きいニゴイはあまり嬉しくないが、小さいニゴイはなんとなく嬉しく感じるから不思議である。

ホクホクしながら追釣を狙おうと用意をしていると、芝刈り機に乗った若者がこちらを見ていたので、“邪魔だったらどきましょうか?”と声をかけると“大丈夫です。あとここ釣り禁止なんです”と申し訳無さそうに僕の背後を指さした

まさかと思って振り向くと橋の欄干に「園内釣り禁止」という小さな標識が貼ってあった

“気付かなかった!申し訳ない!”と慌てて釣り道具をしまい、そそくさとその場を後にした。

その後同じ川を釣り下ったが、美味しそうな場所は何箇所かあったがめぼしい成果は得られなかった。




諦めて河岸を替えて、違う水路に移動した。この水路は普段魚っ気があまりないが、線路の架橋の下のみたまに釣りをしている人を見かける場所である

その場所は水路ながら澄んだ水のしっかりとした流れがあり、水面にはキクモや茂りセキショウモが緑のテープ状の葉をたなびかせていた。

橋の側で障害物によって流れが淀んだ場所に年配のタナゴ師がいて、ちょうど挨拶した瞬間にタイバラを一匹釣り上げていた

聞けばわざわざ隣の市から車で通っているそうである。しばらく情報公開をしながら水中を見ていたが、浅い水中でクチボソがヒラを打つのがよく見えた。今日は透明度が高いらしく釣り辛いとのこと


どこか竿を出せる場所はないかと更に下流に移動して、川の流れが90度曲がる地点に行くと、ここにも年配の釣り人がいた。

挨拶をしながら話をするとフナ狙いだということで、暫く釣りを見学させてもらった。

9尺程の延べ竿、ヘラウキに二本針の段差仕掛けで餌はバラケとグルテンという、正調のフナ釣りスタイルである

見てる間に次々とコイっ子を数匹釣り上げていてなかなか楽しそうであった。

釣り方のクセはヘラ師っぽいなと思って聞いてみると、やはり以前はヘラを釣っていたそう。

聞けば都内からわざわざ車で来ているそうで、それも週3回以上通っているという。病気で入院してからはヘラは辞めて小物釣りが増えたそうだ

しかし、同じ釣り場で話しかけた二人の釣り人がそれぞれ他の町から釣りに来ているという偶然。我が町は意外と釣りの穴場だったりするのだろうか……。



その後竿を出すことにしたが、いい場所が空いていなかったので期待せずに釣り始めたが小さなクチボソを見釣りで釣るという、個人的にはなんの面白みのない釣りになってしまった。

川底に見える魚を釣るのは釣趣に欠ける


透明度が高いおかげで泥底の中にいるカラスガイやドブガイの類が呼吸をしたり泥を吹き上げる様子が観察できて、これならここはタナゴが生き残れるだろうなと安堵した

帰り道の道すがら、行きがけに通った場所で気になるホソがあったことを思い出して覗きに行ったところ、若いタナゴ師が小雨の中で釣りをしていた。

このホソは水が残っていて、タナゴは一匹釣れたのみで他にクチボソが20のフナ少々とのことだったので、この地域のホソとしては平均的な釣れ方かなと感じた。

このタナゴ師は地元の方ということで、なんとなくほっとしながら帰路についた。

稲はたわわに実っており、収穫が始まっていた



用水路の減水から逃げ切れなかったフナが死んでいた




今年も秋が来た



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