釣り好きオジサンのパックロッド片手の電車釣行&地元の川釣り blog

2019/05/19

2019年5月 憧れの魚を釣って食べる

2019年5月19日(日) 大潮 晴れ 水温16℃





皆さん一度は釣ってみたい憧れの魚が色々あると思いますが、僕の場合は雷魚(カムルチー)がそれにあたります




少年時代に読んだ釣りの本に書いてあった雷魚の特徴、元々食用に外国から輸入された外来魚であるという歴史、フロッグというカエルに似たルアーで表層を泳がせて釣るという独特な釣り方、溜め池に生息し、蓮の下などで稚魚が群れて泳ぐのを下から親が見守るという生態や、蛇のような見た目、そして何より食べると非常に美味しいという点
当時は地元の川にブラックバスは殆どおらず肉食魚といえばナマズくらいしか知らなかったこともあって、何から何までいつも釣っているコイやフナとは違っていて、面白い魚だなーと興味津々に何度も読み返した覚えがあります
しかし、わが町は川や小河川は多いのですが溜め池は殆どないため、地元で釣るのは難しいんだろうなーと憧れているだけの魚でした




で、前回知り合ったウナギおじさんから、実は近所の川にも雷魚がいるというのを教えてもらい
釣れるものなら釣ってみたいなぁと思い、釣れやすいという夕マズメ〜夜釣りでチャレンジしてきました。

ナマズと同じ仕掛けで釣れるよとのことだったので本日の仕掛けは中通しオモリのブッコミ仕掛け
道糸:PE2号
リーダー:フロロ3号
オモリ:ナツメオモリ8号
ハリス:シーガー2号→フロロ3号
針;管付きチヌ針4号
餌は庭で捕まえたドバミミズです


おじさんから雷魚は変化のある淀みに居着くと聞いたので、地元の河川の中でも特にカーブが急で深さがあり水が淀んでいる場所を選んでみました
家から自転車で5分程度の近所なので竿もリールを付けたままリュックに入れて持ち運び
リュックから竿先が飛び出していて中学生の頃に夢中で近所の川にルアー投げに行ってたのと変わらないスタイルでちょっと気恥ずかしい感じがします

日が落ちてからのほうが釣れるということで、日没前に行って釣座と川を下見。早速仕掛けを結んで竿を出しました
手前まつりにならないように竿は2本にして、竿先ライトであたりを待ちます

のんびりと川面を見ていると頻繁にパシャパシャと水面をジャンプしている20cm〜30cmほどの魚がいます
ハクレン(もいるらしい)かボラかわかりませんが川のいたるところでパシャパシャいってるのでおそらくボイルではなくただのジャンプだと思うのですが謎です

仕掛けを投入してからは淡水の万能餌であるミミズということもあって、かなり頻繁にアタリがありました
しかし、針も餌も大きいのでおそらくちょっかいを出してるであろう小魚はフッキングしません。
何度か仕掛けを回収しましたが、ミミズは皮が強いので啄まれても簡単にはちぎれなくてエサ持ちが良いのが利点だなーと思いました

そんなこんなで30分ほど仕掛けを打ち返したりしているとブルブルッと竿先にアタリ、竿を手に取るとググンっと竿先が沈み込みます
聞くまでもなくかかっているので追いアワセをいれて一気に巻き取ると小気味いい抵抗感と共に上がってきたのは




ニゴイ!(約30cm)

釣ったのは中学生ぶりでしょうか?スリムだけど意外といい引きするんだなあと感心しました。コイのような馬のような顔に懐かしさを感じます
写真撮ってすぐにリリース

直後に反対の竿にククンという小さなアタリが2回あり、竿を手にとってしばらく食い込ませてから聞きアワセをするといきなり猛烈に走り出しました
ドラグが一気に走ってどう考えてもかなり大きな魚です!
前にばらしたナマズと似た感じですが、ナマズは最初だけ抵抗してすぐに浮いてきましたが今回の魚は粘り強く抵抗して全く浮いてきません
テンションは抜かずに竿でいなして水面を割ってバシャバシャと暴れる魚を少しずつ寄せますが
ある程度寄せるとまた逃げるという繰り返しでかなりの釣りごたえ
やっと足元まで寄せてくると大きな丸い口が見えて、ナマズかな?と一瞬思ったのですが
翻した体は銀ではなく茶色。しかも丸太のようなぶっとい魚体
これが雷魚か!
このサイズ感というか重量感だと抜き上げるとハリスが切れると判断してタモを取ってネットイン

水上にあげてもビッタンビッタンと大暴れします。デカっ!こわっ!!
噛む力が非常に強い魚だと聞くので針は外さずハリスを切りました。
サイズ的にバッカンには入らないので持参していた厚手の大きいビニール袋に水を入れて魚を入れました

雷魚が釣れたら食べるつもりだったのでその後納竿してお持ち帰り
家の台所で計測しようとしましたが、とにかく力が強くて大暴れ
しかもアナゴにも負けないくらいの強烈なぬめりがあります
とりあえず活け〆にしようにも頭が固くて包丁が入りません
(後で知りましたが頭をトンカチなどで叩いて締めるそうです)
なんとか包丁を突き刺しましたが、普通の魚だったら〆られる場所では神経(脳幹?)が切れないようで
さらにキッチンバサミを使ってなんとか神経を切断してやっと締めることができました(さっさと〆られなくてすまん…)




ライギョ!55cm これが少年時代から憧れた魚です

平面だと分かりにくいですがビール瓶みたいに丸い体をしているのでものすごい重量感があります
ツチノコって実際にいたらこんな感じだろうな…と思う魚体です

今回すぐ〆て調理してしまったのですが、後で調べたら調理に何点か注意が必要だったことがわかりました

列挙すると

・釣ってから数日は泥抜きしたほうが良い(即〆ても別に臭みが残ることもなく味に影響はなかったと思います環境によるのかな?)
・表面のヌメリを塩で揉み洗いして落とすか、熱湯で凝固させて落とす(水洗い程度ではヌメリは落ちませんでした…反省)
・顎口虫という寄生虫の中間宿主なので必ず火を通す(これは知っていたので大丈夫でした)
・腹骨の配列が独特なので梳くとかなり腹側の身がなくなる
・中骨の配列が独特なので骨抜きなどで抜くか食べるときに注意する(マゴチに近い感じです)

血抜きのためにエラと尾側を切ってエラに指を入れて水の中で振ってみましたが、ライギョの鰓耙は鋭く尖っており、突っ込んだ指がボロボロになりました…
調べてみると咽頭歯という器官で咀嚼の補助をするそうです…肉食魚だけあって捉えた獲物をガッチリ掴むのに使うんでしょうね…

皆さんもライギョの血抜きをするときは気をつけてください!(役に立たない豆知識)

で、どうにかこうにか三枚におろして皮を引いて一晩寝かせてから翌日フライにしてみました




ライギョのフライ!

本で読んで憧れてから30年越しで初の実食……

う、美味い!

最初は川魚だしなーと臭みを探しながら食べてみましたが
泥臭さもなく、むしろ川魚っぽさがまったくありません
淡白な白身と思いきや味に深みがあり
さらにホロッと崩れるジューシーな身質…
食べたことはないですがでっかいホッケをフライにしたらこんな食感になりそう
旨味は一晩しか寝かせなかったので若干弱い気がしますが
いつも食べてるセイゴやフッコ基準で考えるとそれよりは旨味がある感じです
淡水のフグと例えられるのもわかる気がします
中骨は抜かなかったのですが、別に強い骨ということもなく適宜食べながら取り出せば問題ない感じでした
今回釣ったライギョはお腹に卵があってあまり脂が乗ってる感じではなかったのですが、冬のライギョは脂が乗っていて非常に美味しいらしいです
試してみたいですね!

いやーしかしライギョってこんな味なのかー!勉強になったなー!

ごちそうさまでした!


※生態系的にかなり上位の魚になるので、生息場所によっては生物濃縮でかなりいろんなものを溜め込んでいる可能性もあるのでそこらへんはご自身で判断してください
(リスクはカジキマグロやキンメとそうは変わらないと思いますが)

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